感想『ソ連史』

 

ソ連史 (ちくま新書)

ソ連史 (ちくま新書)

 

 

久しぶりに歴史本というか自分にとっては硬派な本を手に取った。

 

それもなぜ今は存在しないソ連の歴史かというと、昨年『ジ・アメリカンズ』というアメリカンドラマを観たのがきっかけでソ連について興味を持った。

 

 

 

このドラマはソ連工作員夫婦のアメリカでの生活を描いている。

 

スパイものながら派手なアクションがなく淡々と物語が進んでいく。

 

スパイドラマというよりも夫婦生活や育児での現実的な悩みを描いたホームドラマの色合いが強い。

 

アメリカンのドラマだからなのだろうが、このドラマでのソ連は人々が貧しく、冷たく、互いに疑心暗鬼なっていてアメリカと一時代を争った国とはとても思えなかった。

 

主人公夫婦のソ連での幼少の思い出も暗い過去ばかりで、夫婦互いの祖国への思いは同じではなく、そのことでしばしば衝突する。

 

このドラマをソ連について知りたいと思い本書を手に取った。

 

本書で述べられているソ連時代の国民の生活を知り、思い出したのはこの本だ。

 

 

毛沢東の大飢饉  史上最も悲惨で破壊的な人災 1958?1962

毛沢東の大飢饉 史上最も悲惨で破壊的な人災 1958?1962

 

 

政府の無計画による国民の悲劇はよく似ていた。

 

達成不可能なノルマを課し、現場は数字を偽装する。

 

資本主義の歪みを正そうとした挑戦は失敗に終わり、ソ連が解体したことによる冷たい影を独立した国々に残した。