感想 【貧困脱出マニュアル】
この本を読んでこの著者のことが好きになった。
著者が翻訳業をしていることもあり、内容が濃いわりにはかなり読みやすい。
タイトルの通り、お金を稼げる手段を具体的に、しかも比較的競争が緩いニッチな領域を著者本人が関係者に取材し、インタビュー形式で書かれているところに説得力があり、最後までスラスラ読めた。
著者自身が父親のDVを受け、貧困家庭で育ったことからお金への執着が生まれたらしい。
読んでいてここまでのエネルギーは普通の家庭で育った人には持ち得ないだろうなと思った。
例えば、モウリーニョの翻訳本を書くために彼が指揮していたレアルマドリードの試合をカップ戦含め全て観る。
ジョコヴィッチの翻訳本の時も同様だったらしい。
私は全国いろいろなところに行くが、その際に必ずその都市の大型書店の場所は把握している。・・・そういえば、熊本に行ったときはフルマラソン完走の同日に」、新潟は佐渡でフルマラソンを完走した翌日に、書店挨拶回りをした。もちろん両足を引きずりながらである。大腿部はひどい筋肉痛が残り、膝と足首がガタガタで、シンスプリントも発生し、足裏の痛みのせいで靴が履けなかったので母が送ってきた布製のわらじを履いていた。
お金稼ぎだけではなく、人生を有意義にする取り組みも著者自身の人生を織り交ぜながら書かれていて、タイトルだけでパスするのは勿体無い。
正直ノウハウ云々よりも著者の暗い過去からくる並外れたエネルギー、行動力に触発されそうな感は自己啓発本読了後のそれである。
年が明けて2ヶ月と経たないが、今のところ今年のベスト本だ。